持続可能な観光

トムソン=オカナガン・カナダ : 事業者にもメリットを作って、データ収集を刷新 (S)

投稿日:2022/6/29 / 最終更新日:2022/8/2
団体種別 DMO

事例概要

カナダのブリティッシュコロンビア州にあるトムソン=オカナガン地域は、同国の西部に位置するワインの産地一つである。食文化が豊富であり、その食文化を形成する自然環境も豊かである。一方で、その豊かな自然環境に起因する火事や洪水などの災害も頻繁に起きており、同地域の観光事業にも大きな影響を及ぼしている。

また、先住民族の存在も特徴の一つで、伝統的な祭りや生活様式が今なお継承されており、来訪者にとって生きた文化を身近に感じることができる。しかし、本地域を訪れる観光客の多くが夏の湖沼エリアに集中しているのが現状である。観光客の季節変動が本地域にとって重要な課題となっている。一方で、観光事業者自体が夏の繁忙期を頼りにしており、ほかの季節の戦略がほとんど検討されていない状態だった。潜在資源の発掘について検討したところ、UNWTOのI持続可能な観光地づくり国際ネットワーク(NSTO)担当部署からのアドバイスを踏まえた多様な利害関係者との協議などを通じ、先住民族文化のコンテンツ化という可能性を見出し、先住民族と連携して新規商品の開発等を行った結果、観光の季節性を大きく改善することにつながった。