持続可能な観光

香川県丸亀市:Green Destinations2023TOP100選出!国の伝統的工芸品「丸亀うちわ」400年の歴史を紡ぐ、丸亀うちわニュー・マイスター31名誕生までの物語とこれから

投稿日:2023/6/29 / 最終更新日:2025/1/6
団体種別 自治体

事例概要

「丸亀城」の城下町で400年前から継承し続けられている国の伝統的工芸品であり、日本の夏の風物詩「丸亀うちわ」ですが、産業縮小、後継者不足、伝統技術の継承方法など、歴史が途絶えかけるほどの課題を抱えています。
その課題に官民連携で打ち出した解決策が「後継者育成講座の開設」と「丸亀うちわニュー・マイスター制度の導入」です。
「後継者育成講座」では、年に1回、約一か月間、丸亀うちわの技術継承講座を無料で開設します。そこからさらに、「丸亀うちわニュー・マイスター制度」では、講座を修了後、3年以上うちわ産業に貢献した方を審査し、マイスターの称号を与えます。
その後、自作のうちわを販売できるようになり、様々な仕事を受託できるようになったマイスターたちは、出張体験や観光客向けのレクチャーなどを通して、講座や制度のPRをしつつ、技術伝承人としての道を歩んでいきます。
修了生の中には、観光客として来訪されたことがきっかけで講座を受け、後継者候補となり、さらには、移住される方がいらっしゃいます。今では、その移住者が丸亀うちわで地域を振興させ、学生などの教育旅行者やインバウンドツーリストにレクチャーする伝承人的存在になっています。
このように丸亀うちわを通じて、観光客が地域の未来を担う移住者と表裏一体の関係であることを示した物語が丸亀にはあります。