観光交流を通じたアジア太平洋地域における国際貢献と地域活性化に向けて
当財団は、国際観光の振興により各国間の相互理解を深め、友好と信頼を高めることで世界平和へ貢献することを目的とした国連世界観光機関(UN Tourism)の理念に共鳴し、UN Tourism駐日事務所が関西の地に開設されたのを機に、その活動を支援する目的で、1995年(平成7年)に設立されました。以来、国・地方自治体・経済界を始めとする各界各層のご支援を得て、アジア太平洋地域の観光交流の促進と我が国の観光振興、併せて持続可能な観光に関する調査・研究など、各種事業を実施して参りました。
そうしたなか起こった新型コロナウイルス感染拡大の影響により、当財団が支援するUN Tourism駐日事務所の活動範囲である「アジア太平洋地域」においては、その影響を最も大きく受けた地域となりました。UN Tourism専門家委員会の最新の調査によれば、国際観光が2019年の水準に戻る時期は、多くの専門家が2024年またはそれ以降であると予測しています。
コロナ禍からの観光の回復に向けては、オーバーツーリズムなどのコロナ禍前の観光課題への反省もあり、「持続可能な観光」への関心が高まっており、当財団がUN Tourismの事業を支援する重要性はますます増大しております。
当財団といたしましては、アジア・太平洋における持続可能な観光を牽引できるよう、これまでの経験を活かし、観光を軸とした国際交流と地域の活性化に向け、事業の強化を図るべく更なる努力をして参りますので、引き続き関係各位の格別のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
観光振興により繁栄と国際理解を!
2016年6月27日付けで当センターの理事長を拝命いたしました本保でございます。
ご存じのとおり、当財団(アジア太平洋観光交流センター(APTEC))は 国連専門機関である国連世界観光機関(UN Tourism)の唯一の地域事務所である駐日事務所を支援することを主目的としています。 UN Tourismには160の国、6地域が加盟しており、観光分野における世界最大の国際機関であり、アジア太平洋地域からは29の国と2地域が加盟しています。 活動の目的は観光振興により経済的繁栄を達成すること及び国際間の理解を増進し平和に寄与することです。
「UNWTO Tourism Towards 2030」によれば世界の国際観光客到着数は2020年までに14億人、2030年までに18億人に達すると見込んでいます。アジア・太平洋は2020年までに3億5,500万人、さらに2030年には5億3,500万人(年4.9%増)に到達、世界市場におけるアジア・太平洋のシェアは2010年の22%から2030年には30%に増加すると予測されています。まさにアジア太平洋地域の時代到来であり、ますます当該地域における観光の重要性は高まって行きます。
この重要性を認識しつつ、アジア・太平洋地域における観光を通じた発展のため尽力していきたいと考えますので、これまでにも増して皆さまの一層のご理解とご支援をお願いいたします。