雪と文化の世界観光会議
~観光資源としての雪の体験及び冬の伝統文化~
2月1日から3日(一部4日)に山形県山形市において、東北初となる国連世界観光会議が山形県、観光庁、国連世界観光機関(UNWTO)、国連世界観光機関駐日事務所の主催で開催されました。期間中には、27の国と地域の観光や政府関係者、国内外メディアを中心に約300人が参加し、雪を観光資源として活用する「スノーカルチャーツーリズム」について、雪国山形を舞台に有識者からの講演や意見交換、視察ツアーなどを通じてその可能性を探りました。
初日に山形市内の文翔館で開催された山形県主催レセプションには約200名が参加し、場外に設置された雪灯篭やかまくら、場内の氷のオブジェや満開の啓翁桜で華やかに迎えられました。このレセプションでは、鶴岡市のイタリアンレストラン「アル・ケッチャーノ」の奥田政行オーナーシェフがプロデュースした約40種類もの料理が用意されました。芋煮や玉こんにゃくなどの山形の名物料理、在来野菜を使った料理、庄内浜の魚介を使った料理などともに県内産の日本酒も提供され、食の面からも山形県を参加者にアピールしました。
会議は2日に山形市の山形国際交流プラザ(山形ビックウィング)で開催され、「スノーカルチャーツーリズム~その現状と可能性」「アジア・日本におけるスノーデスティネーションの展開」「スノーデスティネーションの新たな可能性」「スノーツーリズムを通した持続可能な地域の発展」をテーマに、国内外の実践者らが事例発表や新たな提案を行い、意見を交わしました。さらに会議の最後には、主催者である山形県、観光庁、UNWTOと国内の主要観光団体から其々の代表者が登壇し、「雪の文化を活用した取組みにおける知見」及び「山形・東北・日本におけるスノーツーリズムの可能性」についてトークセッションを行いました。それを受けたまとめとして、山形県の吉村美栄子知事は閉会式において、東北全体で冬の魅力を発信し雪の東北をブランド化したい旨を語りました。
この日は引き続き、同市の山形美術館で観光庁主催のフェアウェルパーティーが開催され、参加者は世界的な名画、名作を観賞しながら和やかに歓談をされていました。
3日目は、「山形雪フェスティバル」や蔵王の樹氷など県内の視察ツアーが行われ、2つのコースに海外の観光、行政関係者ら計約50名が参加しました。またこの日は、山形国際交流プラザで東北を巡る旅行商品造成に向けた商談会が開かれ、山形県内を中心とした東北の観光事業者が約70社集まり、9つの国・地域から参加した33社の海外旅行会社に対して、こだわりの食や体験プランなど地元の魅力を商談会場で売り込みました。
国際会議の様子
山形県主催レセプション
商談会
山形雪フェスティバル(テクニカルツアー)