ホームトピックス2015年1月-4月の国際観光客到着数は4%増加

2015年1月-4月の国際観光客到着数は4%増加

2015年7月14日

国連世界観光機関(UNWTO)                                            世界観光指標(World Tourism Barometer)2015年6月号                                 PR No. 15048                                                             マドリッド 2015年7月9日

20151月-4月の国際観光客到着数は4%増加

最新のUNWTO世界観光指標(World Tourism Barometer)では、2015 年1月-4月の国際観光客到着数は4%増加となり、国際観光需要は堅調に推移し、ほぼ全ての地域において力強い伸びが見られた。続く5月-8月の4ヵ月間の予測も好調で5億人近くが国外への国際観光旅行をすると見込まれている。

世界中のデスティネーションにおいて、2015年1月-4月で約3億3,200万人の国際観光客(一泊以上の旅行)の入込があり、前年同時期より1,600万人以上増え4%増となった。

この結果は2014年の4.3%増に続くもので、近年の国際観光の上向き傾向を確かなものにした(2010年からの国際観光客到着数の年平均は4.5%増)。

地域別では米州(6%増)が伸びを牽引し、これにヨーロッパ、アジア・太平洋そして中東が続き、それぞれ到着数が4%から5%増を記録した。小地域では、オセアニア、南アメリカ(共に8%増)が最も力強く伸び、これにカリブ海、中央・東ヨーロッパ(共に7%増)が続き、後者は昨年の減少から回復した。アフリカでは長年の着実な成長の後、他の要因もあるが主にエボラ出血熱の発生の影響を受け需要が落ちている。現時点では2015年の1月-4月の集計可能な限られたデータではあるが、6%の減少を示しておりアフリカのデスティネーションは同大陸に対する間違った見識の払拭にもがいている。

UNWTOタレブ リファイ事務局長は「世界の多くの場所における安全保障の問題、社会的な混乱にもかかわらず、観光部門が素晴らしい成果を確かなものにしたことに勇気づけられる。」と述べ、「これにより観光が世界の多くの国々の発展にますます貢献し、驚くほど立ち直りの早い経済部門のひとつであることが明白になった。各国政府は、観光が社会経済の発展及び雇用創出を促進する解決策の一つであることを忘れてはならない。」と付け加えた。

中央・東ヨーロッパの回復により多くのデスティネーションで堅調な結果

米州(6%増)は2015年の1月-4カ月間、南アメリカ(8%増)、カリブ海(7%増)に牽引され、全ての小地域で著しい成長を見せた。強力なアウトバンド需要は米国からであり、4月までの間に同国からの観光客が2,000万人となり、前年同期比で7%増加となっている。

アジア・太平洋(4%増)は近年の成長を確かなものとし、オセアニア(8%増)及び北東アジア(5%増)が伸びを牽引した。東南アジア(3%増)は、1月-4月では、タイ(25%増)が他のデスティネーションの減少を相殺し、控えめな結果となった。

ヨーロッパは世界最多訪問地域であり、4月までの国際観光客到着数は5%増加し、引き続き力強さを見せた。中央・東ヨーロッパの到着数は、2014年のウクライナの紛争及びロシア経済低迷により不調であったが、7%増加となり回復を見せた。南・地中海ヨーロッパ(5%増)は多くのデスティネーションでは閑散期であるにも関わらず安定した成長をみせた。西ヨーロッパ及び北ヨーロッパの到着数は、部分的な冬季スポーツのデスティネーションとしての好結果によりそれぞれ4%増と着実に伸びた。

中東の国際観光客到着数は、3年間減少が続いた後に増加に転じた2014年を上回り、4月までに4%増と推定される。一方、アフリカの国際観光客到着数は北アフリカ(7%減) 及びサハラ以南地域(5%減)の減少の結果として6%の減少が推定される。アフリカ及び中東からのデータは、現状では限定的で不確定なデータを元にしており、取扱いには注意を要する。

「西アフリカにおけるエボラ危機及び安全保障の問題は、アフリカの観光及び国際社会全体に係る重要な課題である。私たちはこれらの課題に対し管理及び克服するために連帯し、これらのデスティネーションの早期回復に向け支援しなければならない。世界の多くの地域にとって観光がライフラインであることを念頭に置くことは重要であり、現在私たちはこの様に全ての社会に影響を及ぼす世界的脅威に直面している。」とリファイ事務局長とコメントした。

今後数か月は楽観的な見通し

 北半球における休暇のハイシーズンとなる5月-8月は5億人近くが国境を渡ると予測され、これは一年の国際観光客到着数の全体の41%に相当する。

最新のUNWTO観光景況感指数によると、同期間は2007年の危機前以来、最も上向きであり高水準が続くと予測され、全ての地域で楽観的である。

ビジネスインテリジェンスのForwardKeyも、2015年5月-8月において国際航空券の予約は着実に成長を示している。国内旅行(7%増)及び海外旅行(4%増)、全体的な予約は5%に成長した。地域別では、アジア・太平洋、米州、ヨーロッパにおける航空券の予約が増加している一方で、アフリカ及び中東では控えめであった。

本年1月発行のUNWTO予測では、2015年の国際観光客到着数は通年で3%から4%増加すると見込んでおり、これはUNWTOの2010年から2020年長期予測の年間成長率3.8%と予測の範囲内である。

※当プレスリリースに示されているこれらの成果は現段階の暫定のデータであり、変更する可能性があります。

 

関連リンク:

「UNWTO世界観光指標」抄録(無償)

http://mkt.unwto.org/barometer

 「UNWTOツーリズムハイライト」2015年度版(無償)

http://mkt.unwto.org/publication/unwto-tourism-highlights

2014年の国際観光(国際観光客到着数、国際観光収入)

http://dtxtq4w60xqpw.cloudfront.net/sites/all/files/pdf/unwto_int_tourism_ita_itr_en_july_2015.pdf

観光はなぜ重要

http://dtxtq4w60xqpw.cloudfront.net/sites/all/files/pdf/whytourism_en_15_april_0.pdf

 

 本報道発表の原文(英語)は、下記リンクにてご覧いただけます。

世界観光指標原文(英語)は、UNWTO本部での準備完了次第、

下記リンクにて抄録(無償)及び全文(有償)をご覧いただけます。

http://mkt.unwto.org/barometer

 

(お問い合わせ先)                                                  国連世界観光機関(UNWTO)アジア太平洋センター                                   (一般財団法人アジア太平洋観光交流センター)                                            担当:藤永、吉田                                          電話:0742-30-3880 Fax:0742-30-3883                                    E-mail: info@unwto-aptec.org

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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